本文へスキップ

南無阿弥陀佛とお唱えしましょう。

上福寺本堂 平成の大普請

②平成28年5月17日 基礎工事が始まりました

 平成28年5月14日に上福寺の本堂の基礎工事が始まりました。

 解体工事完了から基礎工事まで少し時間を必要としました。どうやら上福寺の土地は周りの土地よりも低いため、雨水等が流れ込んでしまうことが後から判明したようです。そのため基礎等の設計の見直しが必要になり、その建設申請の許可が下りるまで少し時間が掛りましたが、晴れて基礎工事の段階に進むことが出来ました。


現在、本堂建設予定地はショベルカーによって掘り起こしの段階に進んでいます。

この位置は以前、庫裏や中庭・旧本堂があった位置です。



 さて、この基礎工事に進む前の3月13日の事ですが、「地鎮式」というのをさせて頂きました。一般の方でもお家や建物等を建設する際、神主さんに来て頂いて、工事区画をお祓いをしてもらう儀式である「地鎮祭」の仏式版です。

 「日本には八百万の神様がまします」という日本の古来の考え方によると、もちろん「地の神様」という神様がいらっしゃいます。「お寺やから神様は関係ないんじゃ・・・?」ということでは無く、「これからこの土地を掘り返し、工事をさせて頂きます・・・」と地の神様にご挨拶をさせて頂き、そして神式・仏式に限らず
工事の安全を願う儀式が地鎮式(祭)なんです。
 この地鎮式の歴史は古く、飛鳥時代にあった藤原宮の跡地では、神様と仏様への信仰が混ざった「神仏習合」の考え方に基づいて、神道・仏教・陰陽道等が混ざった形式で地鎮式を行ったことが発掘調査で明らかになっているそうです。

 下記から地鎮式の設えの紹介になります。「四隅に青竹を立てて、縄で結界して…」と神式と似ているところもありますが(↘)


(↖)将来ご本尊様である「阿弥陀様」が位置する場所に穴を掘り、その周囲に葉竹を立ててグルりと「五色の糸」で結界します。
この穴には「鎮め物(しずめもの)」という、地の神様へのお供えを入れさせて頂きます。



またその周辺の四隅に青竹を立てて、今度は紅白の縄で結界します。

余談ですが、先日神式の地鎮祭の設えを拝見しましたが、神式は白色の縄で結界していました。
この辺にも仏式・神式の違いがあるんでしょうか…?


 当日はお世話人様方や、工事の関係者の皆さまにお越し頂いて、地鎮式のお勤めをさせて頂きました。これから順調かつ安全に工事が進んでいくことを祈るばかりです。

≪前の記事/次の記事≫